SJC理系就活生向けコラム 第Ⅰ期 今から準備しておくこと

応援

第5回 大人に聴け!仕事とは?プロとは?(+就活キーワード:CASE,MaaS)

これまでの4回のコラムでは、「日本語で読む・話す・書くこと」「社会常識を身につけること」「ビジネスで使える英語をめざしてトレーニングすること」などについて書きました。
これらは、就職が決まって社会人になってからも必要な技能です。また、短期間で集中すれば何とかなるといったものではありません。毎日少しずつ、習慣化して身につくものです。

ここに11月20日付けの日本経済新聞があります。特集記事として”Innovation Roadmap 2030”「日本の革新力」が3面にわたって組まれています。
大見出しが「進化するモビリティ ニューヨーク--上海間39分で」です。たった39分で行くことができるというのも驚きですが、私がショックだったのは、ニューヨーク--東京ではなく上海だったからです。
10年前だったら間違いなく「東京」だったでしょう。日本の新聞の特集記事でも、中国の存在感がこうさせるのだな、と思いました。

15面には、毎週月曜日連載の「池上彰の大岡山通信」(コラム第2回参照)が載っています。今回は高校生向けの講演の話題です。「未来を創る教養とは」について語っています。
その隣には、「採用に『履修履歴』活用」という記事があります。採用にあたって、企業側がどのような点を重視しているか、また重視するポイントが変化しているかがわかります。
そうすると、皆さんは自己PRの中に「何を学んだか、なぜそれを選んだか、そこから得たものはどう活かしていきたいか」を取り入れ強調した方がいいことがわかります。

図書館などで新聞のバックナンバーが読めるようであれば、一読をおすすめします。

画像

大人に聴こう!

前置きが長くなってしまいました。今回の本題に入りましょう。
もう12月ですね。 就活にあたって、「自己分析をしなさい」と言われると思います。企業研究も大切ですがその前に、自分がどんな資質を持っているのか?性格は?行動特性は?どんな強み(得意)をもっているのか?弱み(苦手)はなにか?
それらを知った上で、どういった業界・業種に向いているのかを考えなさい、ということです。

強みの診断ツールについては次回紹介します。
今回は、「大人に聴け!」ということです。
親元を離れて通学している学生さんも冬休みで帰省されるでしょう。そして、年末年始には家族がそろい、親せきが集まることもあるでしょう。この機会にご両親や親せきの方々、近所の知り合いでもいいです。社会人の先輩としての大人と話をしてみましょう。

画像

こんなことを聴いてみよう!

(1)どんな子供だった?
自己分析といっても、一人で考えていても、なかなかわかりづらいもの。あなたの子供の頃からの成長を近くで、あるいは少々距離を置いて見てくれていた大人たちには、今のあなたがどのように映っているか?聞いてみましょう。かなり照れくさいでしょうが、きっと思いもしなかった一面が出てくるはずです。

(2)仕事とは?
人生の(社会人の)先輩である大人に「仕事とは何ですか?」と尋ねてみましょう。
漠然とした質問ですが、その人なりの仕事の哲学、成功談、苦労話、若いころの働き方などいろいろな話が聞けるでしょう。

(3)プロとは何ですか?
(2)の質問を、さらに一歩進めて聞いてみましょう。
聞かれる大人の方が面食らってしまいそうな質問ですが、真剣に向き合って答えてくれると思います。そこには、その方なりの「プロフェッショナルとしての誇り」があるはずです。

就活の主体はあくまでもあなた自身です。しかし、いくら学校で学んでも、アルバイトなどで社会経験をしたといっても、ごく限られたものです。社会人としての大先輩である、身近な大人の話してくれる、貴重な体験に基づくアドバイスはありがたいものです。

もう40年前にもなる私の就活は、就職先を決めてから親に事後報告でした。しかしながら、製造業(素材)の技術者として働いていた親、親せきを見て育ち、事務系の職種ながらも製造業(素材)に就職してよかったと思っています。

《就活キーワード:CASE,MaaS》

CASE(ケース):自動車産業で使われ出した新たなキーワードです。
Connected(繋がる)Autonomous(自動運転)Sharing(共同所有)Electricity(電動化)の頭文字を繋げたものです。
IC技術を利用して様々な情報が車と繋がり、駆動力はモーターになり、自動運転が可能になる。さらに個人所有から共同所有によるカーシェアリングが進みます。

MaaS(マース):Mobility as a Serviceの略語で、近未来の交通のキーワードです。
CASEの進化によって起こる「移動サービス」の革命をさします。
ハード面では、空を飛ぶ車(人が乗れるドローン)、無人船などが新たな交通手段として利用できるようになるでしょう。
ソフト面では、スマートフォーンのアプリケーションを使って、自宅から旅行先までを指定すると、あらゆる交通手段から最適な(最短の、経済的な)ものを選んで、配車やチケット手配まで済ませてくれるようになるのです。

静岡県(特に西部地域)は、自動車をはじめとする輸送機器産業が集積しています。大手企業が本社やメイン工場を置き、傘下に多くの協力会社があります。10年、20年後にどのような変化が起きているかを想像するのは難しいですが、国内だけではなくアメリカ、欧州、そして新興の中国企業との競争を勝ち抜かなければなりません。
技術者を目指す学生諸君にも大きな「活躍の場」「挑戦の場」があるはずです。

【プロフィール】

履歴書

Jerry O. (大庭 純一)
1956年 北海道室蘭市生まれ、小樽商科大学卒業。静岡県掛川市在住。
ドラッカー学会会員。フリーランスで、P.F.ドラッカーの著作による読書会、勉強会を主催。
会社員として、国内大手製造業、外資系製造業、IT(ソフトウェア開発)業に勤務。
人事、総務、経理などの管理部門に携わる。採用は、新卒、キャリア、海外でのエンジニアのリクルートを担当。
面接を重視する採用と入社後のフォローアップで、早期離職者を出さない職場環境を実現させてきた。

PAGE TOP ↑