SJC理系就活生向けコラム 第Ⅰ期 今から準備しておくこと

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第7回 「働くということ」を肌で感じる(+就活キーワード:レジリエンス)

冬休み、春休みにインターンシップに参加する学生さんも多いと思います。
経団連がインターンシップを「5日間以上」としていた規定を廃止したため、「1日型」のインターンが急増しています。企業側は、日数を減らし開催回数を増やすことによって学生さんと接触する機会を増やし、人材確保につなげたいという狙いがあります。
静岡県内では大都市圏ほど多くの開催はありませんが、SJCナビ2019などからしっかり情報収集して参加することを強くお勧めします。

インターンシップに参加して企業側の採用担当者の目に留まり、試験・面接→内定→採用とトントン拍子で就活を終了させる学生もごく少数いるでしょう。
しかしインターンシップは、自分の視野を広げる手段、仕事や業界に対する理解する手段、ミスマッチを防止する手段と考えるのが現実的です。インターンシップを通じて早めに自分の向き・不向きを見極めることで、就活を優位に進められるのです。

参加することができたならば、企業の担当とできるだけ会話をしてください。インターンシップの進行や会社説明は管理部門(人事・採用)の社員が、職業体験や現場案内は、技術職や営業職の社員が担当することが多いようです。あらかじめ誰に何を聞くかの質問を考えて(書き出して手元に用意して)おかなければ、チャンスがあっても逃してしまいます。

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では、どんな質問をしたらよいのでしょうか?それは自身で考えることです、と言いたいのですが、それではせっかく読んで頂いている皆さんに申し訳ないので私ならこんなことを聞いてみるかな、ということを紹介します。

その前に、聞いてはいけないNGなこと。
それは、企業のホームページに書いてあることです。準備もせずに「一般の企業見学のつもりで来たのですか?」と思われてしまいます。ただし、ホームページに書かれている内容でわからないことは、基本的・初歩的なように思えても聞いてみるのは良いことです。知らないことを「知らないので教えてください」という姿勢は必要です。

インターンシップに参加して質問しよう!

さて、私の考えた質問です。理系の学生さんで研究職を希望される方を想定します。

専門の研究を追求して研究者として頂点を目指したい方、一方で自分の専門をベースに多くの研究者をまとめて研究所の業績を上げていきたいと思う方もいるでしょう。

京都に明治時代創業の島津製作所という会社があります。現在は、分析機器・測定機器の事業を柱に、医療、航空、ICT分野で世界的に有名な企業です。ノーベル賞を受賞した田中耕一氏はここの社員です。彼はサラリーマンなのです。大学等の研究機関の研究者ではありません。研究職ひとつとってもいろいろな働き方があります。

「御社での研究職の方々の働き方について教えてください。将来、第二の島津製作所の田中耕一さんを目指すような社員の方はいらっしゃいますか?私も入社出来たらそのような挑戦をできたらと考えております。」
私ならこんなふうに聞いてみたいですね。

「もし御社に入社したら」という仮定から、自分はこうしたい、考えている、といって会社側の担当者の考えを聞かせてもらう。このストーリーで組み立てるのがいいでしょう。(あとはご自身で!)

繰り返しになりますが、もし現時点で自分の希望している業種の企業のインターンシップでなくても、参加するチャンスがあれば積極的に参加してください。
数多く参加すればよいというものではありませんが、複数の企業を見ることができたならば比較検討ができます。そうすると、あなたが望む企業像、職業観(働き方)がより鮮明にイメージできてきます。

《就活キーワード:レジリエンス》

「脆弱性 (vulnerability) 」の反対の概念であり、自発的治癒力の意味である。「精神的回復力」「抵抗力」「復元力」「耐久力」などとも訳されるが、訳語を用いずそのままレジリエンス、またはレジリアンスと表記して用いることが多い。(出典:Wikipedia)

「レジリエンス」(resilience)は、一般的に「復元力、回復力、弾力」などと訳される言葉で、近年は特に「困難な状況にもかかわらず、しなやかに適応して生き延びる力」という心理学的な意味で使われるケースが増えています。さらにレジリエンスの概念は、個人から企業や行政などの組織・システムにいたるまで、社会のあらゆるレベルにおいて備えておくべきリスク対応能力・危機管理能力としても注目を集めています。

では「レジリエンスが強い人」とは、具体的にどういう人なのでしょうか。これまでの研究では、以下の三つの共通する心理的特性が挙げられています。
(1)肯定的な未来志向性――未来に対して常に肯定的な期待を持っていること
(2)感情の調整――感情のコントロールが適切に行えること
(3)興味・関心の多様性――興味・関心をさまざまな分野に向けていること

東日本大震災以降、メディアなどを通じて「レジリエンス」という言葉に触れるようになったという人も多いのではないでしょうか。
たとえば発災直後の米タイム誌は、悲惨な状況下でも秩序と忍耐を失わない被災地の人々に取材し、「震災は日本人のレジリエンスを浮き彫りにした」と伝えています。
米ニューヨークタイムズ紙は、サッカー女子ワールドカップで劇的な優勝を成し遂げた“なでしこJAPAN”の活躍を、震災の悲劇から懸命に立ち上がろうとする日本社会の底力になぞらえて「レジリエント(resilient)なチーム」と称えました。
「レジリエンス」はビジネスの場でも使われるようになってきました。興味のある方は、下記の入門書を読んでみてください。

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【プロフィール】

履歴書

Jerry O. (大庭 純一)
1956年 北海道室蘭市生まれ、小樽商科大学卒業。静岡県掛川市在住。
ドラッカー学会会員。フリーランスで、P.F.ドラッカーの著作による読書会、勉強会を主催。
会社員として、国内大手製造業、外資系製造業、IT(ソフトウェア開発)業に勤務。
人事、総務、経理などの管理部門に携わる。採用は、新卒、キャリア、海外でのエンジニアのリクルートを担当。
面接を重視する採用と入社後のフォローアップで、早期離職者を出さない職場環境を実現させてきた。

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