就活生向け応援コラム 第9回 個人面接について質問にお答えします

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個人面接について質問にお答えします

今回取り上げる「個人面接」は、最終面接の前に採用選考過程で行われる面接で、面接を受ける側(就活生)が一人、選考側(企業の面接官)が一人あるいは複数のケースを想定します。最終面接については来月(第10回)で取り上げます。

選考過程で行われる面接は、集団面接のほうが多いようです。しかし、面接を重視してじっくり時間をかけて人物評価する企業では個人面接をしています。皆さんからすると、ちょっと気後れしてしまうかもしれませんが、気持ちを切り替えて、自分をしっかりとアピールする(面接官に見てもらう)チャンスだと考えて臨みましょう。


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Q1:個人面接ではどんな点を評価されますか?集団面接との違いを教えてください。

まずは集団面接との違いからお答えします。集団面接の場合は、それぞれの学生さんとの質疑応答を均等にするため、特定の方に深く質問をすることができません。学生さんの人数が多い時には、時間の制約もあって質問数も限られることがあります。

こうした状況下で次のステップへ進めるか否かを判定するわけです。どうしても、
・目立つ存在
・企業側に響くようなフレーズの発言があった
・接触回数が多くあった
などの印象が判定を左右する可能性があります。逆の言い方をすると、集団面接においては、面接官の質問に対して、意図をしっかり汲み、短いフレーズで要点を答える技が必要になるのです。

これに対して、個人面接の場合はどうでしょうか。面接官はいくつかの質問を用意しています。他の応募者との比較検討のために必要だからです。
しかし、応募者によってそれぞれの質問にかける時間や質問数も違ってくることがあります。「じっくりと聞きたい」ことがあったらどんどん深堀りするからです。学生さんからすると、とても神経を使い疲労困憊といった面接になるでしょうが、自分を精一杯アピールできるチャンスでもあるのです。

さて、どんな点が評価されるか?に対する答えですが…
1.楽しんで臨んでいること。
最近スポーツなどの勝負の世界で、「次の試合でも楽しんでプレーをして勝ち取りたいです」といった答え方をする選手のインタビューを耳にします。これを分析すると、
・緊張しすぎると力が十分に出せないから。
・実際に何が起きるかわからない状況で心配しても始まらないから。
・今までの実績と努力を信じているから。
というところでしょうか。
普段通りの自分を見てもらう。笑顔をつくって面接官と心が通じ合うような所作を心がけることです。

2.踏ん張ること。
集団面接と違って、質問に対して考える時間はほとんどありません。また、あなたの答えに対して一段、二段と踏み込んだ質問が来ることがあります。
なぜ踏み込んだ質問が来るのか?「採用したいが本当に大丈夫か?」面接官自身がその確証を得たいためなのです。こういう状況になったら、「見込みがあるな!」と考えて頑張って答えましょう。
ここでの頑張りは面接官の評価として記録され最終面接に反映されます。

Q2:緊張するとすらすら話せなくなるので、とても不安です。事前にどんな練習をすればよいですか?

まず、第一に言いたいのは、「緊張しない人はいない」ということです。
周りの就活生たちも緊張しています。余裕をもって接しているように見える面接官の方だって結構緊張しているのです。「緊張しています」(「人生最大の緊張です!」)と緊張状態にあることを宣言してしまう手もあります。
また、言い間違い、言い淀みがあった時には、「最初から言い直します」と言ってから落ち着いて再度発言しても構いません。もごもごと何が言いたかったのか伝わらない事態は避けましょう。

個別面接

では、3つのポイントを説明します。
1.体(フィジカル)
緊張感があるからこそ、背筋がピンと伸び、顎を引いてまっすぐ前を向いて面接に臨めるのです。ですから体(フィジカル)は緊張を保って臨みましょう。
選考が始まる前には、トイレに行くでしょう。鏡を見て髪の乱れがないか、着衣のゆがみやほこりのチェックをしましょう。(男子学生諸君も髪、シャツの襟、ネクタイをチェック)

ここで、顔の表情筋、唇の運動をしましょう。口を大きく開ける、唇を尖らせるなどの動作でこわばりをほぐしましょう。
面接の最初の発声は大切です。緊張で声がひっくり返ってしまうケースをよく見ました。面接官側は、「緊張しているんだな」と思いそんなに気にしないでしょう。でも皆さんにとっては、出だしで躓いてしまいそれを後々まで引きずりかねません。発声練習が出来なければ、前の段落で書いた顔・唇の筋肉をほぐす動作はくらいはしておきましょう。 そのあとの回答の発声は、口先だけでなく、口、喉、お腹を上手く使いながら、「話す」のではなく、「声を届けよう」としてみてください。きっと、かなり緊張感が和らぎます。そして印象もよくなります。(英語では話し方、話しぶりのことをdelivery と言います)

2.心(メンタル)
「もうここまで来たんだから、後は思いっきりやるしかない!」と思えればいいのですが、なかなか難しい時もあるでしょう。
スポーツ選手が本番に臨む前に必ず行っている決まった動作(ルーチンなどと言います)があります。野球のイチロー選手、ラグビーの五郎丸選手など動作がよく知られています。皆さんも無意識に何か落ち着くための動作をしているかもしれません。ポケットの中のお守りを握って心を落ち着かせるというような簡単なものでもいいのです。

目をつぶって深呼吸するのもいいでしょう。音楽を聴いてリラックスする人は多いでしょうが、試験会場に入る前だけにしましょう。
あとは、「自分はデキル、絶対にデキル!」と自分自身を鼓舞するタイプ、いい意味で開き直って挑戦するタイプなど人それぞれです。億劫がらずに緊張感のある面接を受ける機会を増やしましょう。「場数を踏む」に尽きます。

3.頭(ブレイン)
しっかりと準備ができていて頭の中が整理されていれば、自ずと緊張度は下がります。皆さんは就活ノートを作っていますか?
過去、その会社の採用チームメンバーや人事担当者であったことのある人の顔と名前を思い出しておきましょう。これまでの面談や面接での受け答えを思いだしましょう。(ノートに記録があれば完璧)

当日、会場で知った方がいて、「先日はありがとうございました。本日はよろしくお願いします」とほんの数秒でも会話ができると心の余裕ができるものです。
面接に入ってからも、面接官が手元に持っているこれまでの面接の記録(=過去の自分の回答)を意識しながら回答ができるので、ここでも余裕が出てきます。

Q3:「何か質問がありますか?」と聞かれたら、何を聞けばいいですか。
よい質問の例を教えてください。逆によくないケースはどういうものですか?

「何か質問がありますか?」と聞かれて、「特にありません」と答えて面接が終了するようではちょっと残念な気がします。
私が面接官をしていた時には、さらに一歩踏み込んで「こういったことを話そうと準備してきたのに、質問してくれなったことはないですか、また、これまでの質問の回答で言いそびれたようなことはないですか?」とも聞いていました。面接の合否にかかわらず、学生さんには悔いなくやるべきことはやったという実感をもって終了して欲しかったからです。

ですから、「特にありません」ではなく、
・質問であれば、企業研究した中からもっと詳しく聞きたい点を聞く。
・これだけは伝えたいということがあれば遠慮せずに発言する。
・面接中の質問の回答で言いそびれたことがあれば、補足を説明する。
をしてください。

●良くないケースについて触れておきます。
・会社案内やホームページに書かれていることを聞く。
・会社説明会で説明をしていることを聞く。
しっかり企業研究をしてきていない?説明を聞いていなかった?と思われてしまいます。こういった項目のさらに詳しい内容や背景などの質問であればNGではありません。

○ケースバイケースですが
・福利厚生や社員教育制度についての質問
仕事のやりがいよりも待遇面を気にする、自分で成長しようとする意欲より育ててもらうような姿勢が見える、とマイナスの印象になってしまいます。
質問する時にはこの点に気を付けてください。制度の内容であれば面接の場ではなく人事担当者に質問できます。
女性の場合、長く働き続ける上で産休・育休などについては、その企業が労働基準法の最低限度に対しさらにどのくらい配慮した施策をとっているかは気になるところです。

この点は、会社説明会などのときにしっかり聞いておくといいでしょう。面接では、実際に在籍している女性社員がどの様に制度を利用してキャリア設計をしているかの質問をするのはとてもいいと思います。
面接の最後の締めくくりです。積極性をアピールするチャンスにしましょう。

来月は、最終面接に関する質問にお答えしていきます。

【プロフィール】

履歴書

Jerry O. (大庭 純一)
1956年北海道室蘭市生まれ、小樽商科大学卒業。静岡県掛川市在住。
ドラッカー学会会員。フリーランスで、P.F.ドラッカーの著作による読書会、勉強会を主催。
会社員として、国内大手製造業、外資系製造業、IT(ソフトウェア開発)業に勤務。
人事、総務、経理などの管理部門に携わる。採用は、新卒、キャリア、海外でのエンジニアのリクルートを担当。
面接を重視する採用と入社後のフォローアップで、早期離職者を出さない職場環境を実現させてきた。

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