輝く先輩社員! File2
IT推進室 黒田真悟【担当業務】
社内SEとして、靜甲グループで働く仲間の業務改善・業務効率化・生産性向上を実現する仕事をしています。
社内業務の困りごとをITで解決するために、外部の委託開発会社と連携して新規システムを開発・導入するのが主たる業務です。ユーザー部門の方たちとコミュニケーションしながら要件定義をしたり、他の社内SEとも協議してシステムを設計、稼働前のテストなどにも携わります。常に「より便利に」を意識し、業務効率化や情報共有の促進に貢献しています。
当社では生産・原価管理システム、販売管理システム、会計システムなど、業務に欠かすことのできない社内システムが稼働しています。これらの安定稼働を維持するための監視、トラブル発生時の対応、セキュリティ対策、システム改修の企画・実施、ユーザーからの問い合わせ対応なども重要な仕事です。また、システムとは別に、パソコンの導入・管理、ネットワークの構築・管理も行います。
【達成感の高かった仕事とその背景】
消費税法改正で2023年にスタートした「インボイス制度」対応のシステム改善プロジェクトです。
同制度によって会社が納めるべき消費税額の算出方法が従来とは変更になったり、当社から取引先へ発行する請求書のレイアウトを変更する必要が出てくるなど、当社の業務にも大きな影響があります。
各部署で使用しているシステムに対して同制度に対応する要件定義を行い、システム改善を行うことが不可避の状況でした。
当社は、産業機械、冷間鍛造、電機機器、車両関係と多業種展開をしているため、使用しているシステムが業種ごと異なります。そのため、求められる内容がそれぞれで異なることが課題でした。
プロジェクトの中で「現状を知る」ことに特に時間をかけ、それぞれのシステムの業務フローを分析し、共通する内容、異なる内容を洗い出しました。そして、それぞれで最適な改修方法を見つけ対応していきました。
開発にあたっては、委託開発会社にお願いする部分もありましたが、内製化(社内開発)で対応した部分もあり、委託開発会社とのコミュニケーションやスケジュール調整、内製化部分の開発に注力し、システムの完成度を高めました。
インボイス制度のスタート後、大きな混乱なくシステム稼働することが出来、とても達成感がありました。
このプロジェクトを通して、社内SEとして、単にシステム開発を行うだけでなく、まずは現状の業務プロセス全体を理解し、1つ1つの課題を単発で見るのではなく、統合的に見ることで最適な仕様を決められ、より良いシステムが構築できるのだと実感しました。
今後も、法改正はもちろん、社員の業務負担を軽減し、会社全体の業務効率化に貢献できるようなシステム開発を目指していきたいと考えています。
【前述の仕事の苦労や障壁とそれをどう乗り越えたか】
「現状を知って、最適なシステムを提案する」ことは、常に挑戦であり、多くの苦労や障壁に直面してきました。特に、多業種を展開している当社では、それぞれの業務プロセスや専門用語が異なるため、正確な現状把握に多くの時間を要します。
例えば、ヒアリングでは、部署によって使用するシステムや業務フローが大きく異なるため、理解に時間がかかり、時には聞き取り漏れや誤解が生じることもありました。また、開発後の利用者への説明では、提案した仕様が正しく伝わっておらず、認識齟齬が生まれ、プロジェクトが滞ってしまうことも経験しました。
これらの課題を克服するため、私は以下の2点を意識して取り組んでいます。
1.コミュニケーションの徹底
「おそらく」「多分」といった曖昧な表現は、誤解を生む原因となります。そのため、ヒアリングや議論では、常に積極的に質問し、相手の意図を明確に理解することを心がけています。また、図や資料を用いることで、より正確な情報伝達を図るように努めています。
2.利用者視点に立った資料作成
システムの使い心地は、利用者にとって最も重要な要素です。そこで、利用者がシステムをどのように操作し、どのような情報を得られるのかを分かりやすく示す資料を作成し、ヒアリングや議論の際に共有しています。これにより、利用者との認識を一致させ、誤解を防ぐ効果を実感しています。
これらの取り組みを通じて、徐々にですが、利用者のニーズを理解し、より良いシステム提案ができるようになってきました。しかし、現状把握は常に変化する状況に合わせて行う必要があり、継続的な努力が必要です。 今後も、利用者とのコミュニケーションを密にし、常に彼らの声を聞きながら、より良いシステム提案を目指していきたいと考えています。
【仕事のやりがい】
当社の業務を理解し、最適なシステムを提案することで、業務効率化や社員のシステム満足度向上に貢献できる実感を得ることができ、大きなやりがいを感じています。
社員から「業務時間の削減できた!」「情報が見える化されて全体を俯瞰できるようになった!」という声をもらえることも、貢献を実感できる瞬間です。
仕事で成果をあげることで「顧客」である社員との信頼関係を太くし、さらに踏み込んだ改善や大きな仕事と成果をあげていく好循環ができてきました。
【これからチャレンジしたいこと】
システム開発の内製化を推進していきたいと考えています。
これまで外部委託に頼っていたシステム開発の内製化を推進することで、開発プロセスへの理解を深め、より利用者のニーズに合致したシステムを開発できると考えています。また、内製化によって開発コストの削減や納期短縮も期待できます。
具体的には、外部委託会社にも協力いただきながら、開発スキルのアップ、開発チームの育成、開発環境の整備、開発プロセス標準化などに取り組み、開発能力の向上を目指します。さらに、社内エンジニアのスキルアップを支援し、最新技術への対応力を強化することで、より高度なシステム開発にも挑戦していきたいと考えています。
内製化は容易ではありませんが、満足度向上と事業成長に繋がる取り組みとして、積極的に推進していきたいと考えています。
【こんな新入社員・若手社員と働きたい】
ITスキルは不問で、「主体的に行動できる人」と「チームワークが取れる人」の両方を兼ね備えた人と一緒に働きたいです。主体的に課題を見つけ、解決策を提案し、自ら行動に移せる人は、チームに活力を与え、新たなアイデアを生み出す力となります。同時に、チームメンバーと協力し、互いに尊重し合い、共通の目標に向かって協力できる人は、困難な状況でも力を合わせ、乗り越えることができるでしょう。このような人財と出会えることを楽しみにしています。